当オフィスで行なっている瞑想箱庭療法では、言葉で語ることを重要視していません。

 「なぜ言葉がいらないの?」

 「カウンセリングは言葉で語ることが必要なのでは?」

 今回はそういった疑問に答えるべく、「言葉」についてお話ししたいと思います。

言葉は便利なもの

 言葉は人間特有のコミュニケーションの方法です。

 私たちは日常的に何も違和感なく言葉を用いて過ごしています。

 むしろ言葉がないととても生活しづらいですよね。

 言葉によって、私たちは物事を伝えたり、考えたりすることができます。

 例えば、「カレンダー」といったら、多くの人が頭の中で数字が順番に書かれた表を思い浮かべます。

 また、「私は今怒っています」と言われたら、その人がどんな状態かをすぐに想像することができます。

 このように、言葉はとても便利なものです。

言葉を大事にしすぎることで失われるもの

 しかし、言葉を大事にしすぎると、失われるものがあります。

 それは、「感覚(五感)」です。

 感覚は言葉で表現できないものです。

 例えば、先ほどの「カレンダー」について。

 目の前にカレンダーがあるとして、それを「カレンダー」だと認識する前に、私たちは視覚でそのものを捉えています。

 それを「カレンダー」と認識した時にはすでに、視覚で捉えたそのものではなく、頭の中にある知識、経験のフィルターを通した「カレンダー」として考えています。

 これは、感覚ではなく、思考です。

 つまり、言葉を用いるとそれは「思考」になり、「感覚」ではなくなってしまうのです

 人類学者・霊長類学者の山極寿一先生という方がいらっしゃいます。

 山極先生はゴリラの研究をしており、ご著書もたくさんあります。

 その中で、言葉についてもたくさん述べていらっしゃいます。

 「(人間は)言葉ができて、自分たちの世界というのを言葉で語り始めて、いわゆる言葉で語る世界の方が、今身体で感じている世界よりもリアリティを持ち始めた」

(山極寿一、小原克博(2019)人類の起源、宗教の誕生 平凡社)

 山極先生も、言葉によって感覚(五感)がおろそかになっていることを述べていらっしゃいます。

人間は言葉(思考)にとらわれる

 先ほどの例で紹介した「カレンダー」の話に戻ります。

 目の前にある数字が並んだ表が書いてある紙について「カレンダーです」と言ってしまったら、もうそれは「カレンダー」になってしまいます。

 それがすでに「とらわれ」です。

 もちろん、「カレンダー」というのも正しいです。

 しかし、「カレンダーだ」と決めてしまったら、他の可能性はなくなってしまいます。

 もしかしたら「メモ帳」かもしれないし、人によっては「食料」かもしれません。

(さすだにそれはないですが…)

 いずれにせよ、言葉で表現するということは、そのものが持っているいろいろな可能性をなくし、枠にはめてしまうことになります。

人間には言葉で表現できないことの方が多い

 言葉はとても便利なものです。

 しかし、言葉に頼り過ぎると、多くのものを失います。

 特に人間は言葉で表現できないことの方が多いです。

 「あなたとは何ですか?」

 この問いに関して、言葉で答えてみてください。

 「私は男(女)です」

 「私は30歳です」   など

 言葉で表現できることもたくさんありますが、でも、それだけでは表現できないことの方がたくさんありませんか?

 なんでもかんでも言葉で説明できればいいというものではないですよね。

瞑想箱庭療法は言葉で表現できないあなたを大切にする体験

 瞑想箱庭療法は、その方自身の感覚を大切にする体験です。

 箱庭を作り終わった後に「箱庭の説明をしてください」などと聞いてしまうと、「感覚」が優位だったところから一気に「思考」が優位になってしまいます。

 それでは、せっかくの感覚を大切にする体験が台無しになってしまうのです。

 したがって、瞑想箱庭療法では、制作していただいた箱庭に対しての分析、解釈は一切行いません。

(感覚の大切さについては過去の記事「感覚を大切にする」もご覧いただければ幸いです)

 言葉にとらわれない世界をぜひ一度体験していただければ幸いです。

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子どもから大人まで「あそびの体験」で心を整える

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